コロナ禍の終わりが見えない状況が進む中、大学もいろんな対応を行っています。大学への入校禁止は解かれ、最低限必要な通学は許されているようですが、授業はWebにより行われているのが多くの大学の今ではないでしょうか。
5月に名古屋学院大学の教授から、
“大学として初めての試みになるがWebによる課外授業をしてみたい、協力してくれないか”
と打診があり、ひとつふたつの確認をして、即、快諾。
6月から6人の学生さんとひとつの取組みを始めました。テーマは何でも構わないとお聞きしていたので、せっかくなら松阪市にとっても有益なことになることをと考え、「大学生のUターン就職」をテーマに、プロジェクトを始めました。
授業形式で私が先生という立ち位置で行うこともできましたが、一方的な聞くだけの授業に学生たちは飽きているのではないかと考え、敢えて協働スタイルをとり、私はリーダーではあるけれど、みんなが主役というスタンスをお願いしました。6人の学生の出身地は様々で、三重県2人、愛知県1人、静岡県3人と実家やアパートから参加してくれました。
さて、「大学生のUターン就職」を扱うことがなぜ松阪市とリンクするかというと、昨年度から「南三重地域就労対策協議会」が立ち上がり、県外へ出ていった学生さんをもう一度、地元に呼び戻そうという取組みが松阪市以南の13市町が協力して始まっています。多くの地方が同じような悩みを抱えていますが、進学者の7~8割は県外へ出ていき、そのまま都会で就職という流れが昔からあります。人口減少や人口構造の変化による波により、Uターン就職の位置づけや価値というものは年々、高くなってきていると言えます。その「大学生のUターン就職」を大学生の視点で一緒に考えてもらうということは、今の大学生目線で見るUターン就職に対する価値を知れること、彼女彼らの意識を知り、それにどんな対策を施せばUターン就職を促進できるのか、実体に即したプランがつくれるのではないかと考えました。
そんなことを順を追って学生6人とのプロジェクトが始まりました。
まず第一回目は、人口減少と人口構造の変化の大まかな説明を私から行い、そこから生まれる影響をいろんな側(地域や自治体や高齢者や働き手など)に立って考える課題を学生に与えました。二回目のWeb会議では、それら課題を発表し、みんなで共有することができました。それを踏まえて、地方がこれからも今の現状を維持していくためにはどうすべきかを考えた際に、若者のUターン就職が課題の解決に繋がることを学生にも共感してもらいました。
…続く
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