伊賀市長の岡本栄氏にお会いしました。

8月12日、伊賀の岡本栄市長に30分お時間を頂戴し、お会いすることができました。

面会いただいた経緯ですが、“文化振興について県内で力を入れているところはどこなのか?”と三重県に聞いたところ、間髪入れずに“伊賀市”と返ってきました。そこで友達を頼って、岡本市長にお会いできた次第です。

まず何と言っても驚いたのは新しくなった伊賀市役所の建物でした。視察で訪れた新しい市役所の建物にはどこもエスカレーターが整備されており、伊賀市役所も2階まではエスカレーターで上がれるようになっていました。一階一階のスペースにすごくゆとりのスペースがあり、快適な空間が創られていました。高級デパートのような印象を受けました。また、通して頂いた市長室は都会のオフィスのような部屋で、オシャレな差し色のオレンジが映える椅子と木製のテーブルが素敵でした。

さて、本題の“文化振興”ですが、いくつか勉強になりました。
まず、

①投資のわりには見返りが計りづらいということ

例えば伊賀市で言えば松尾芭蕉、松阪市で言えば本居宣長のような文化の偉人がいますが、これらの人のことをこどもや大人に伝えた結果、なにになるのか?という効果が見えづらいことです。郷土の偉人を知ってもらい、学んでもらい、それを誰かに伝えてもらうことが大事なのですが、つまるところ人材育成となると考えます。それが人ひとりの生活上の何になるのか、どう生かすのかはその人次第であり、いつ生かせるかもわからないことから文化振興に力を入れる首長さんは少ないそうです。
②中短期ではなく、長期的なスパンで文化振興は考える必要があるということ

これは前述した通り、人材育成となることから10年以上の尺で考える必要があるということです。また、裾野を広げるという意味でも時間はかかります。
③人の生活・人生において絶対的に必要なものであるということ

文化活動というものは人とひとを繋ぐ手段・ツールだと考えます。書道や音楽活動や芸能活動、歴史の研究など、なにかひとつの共通項を通して人とひとが繋がる機会が提供されます。その機会の拡充や違う文化活動同士の交流が人の輪を広げていくものだと思います。
コロナで物理的な距離を今まで以上に取らなくてはならなくなった…
文化活動も今までのようにはできなくなったかもしれません。しかし、心の距離を保ち近づけるためには、何かしらの活動は必要です。コロナだから何もかもやめてしまっては、人の生活はままならなくなります。一定のルールや対策は必要ですが、コロナ禍の中でもできる活動はできたらと改めて感じました。

 

私より想いのある方の話を聞いたうえで言うのは失礼かもしれないが、唸るご意見ばかりを聞くことができました。あっという間の30分…少し延長して35分ほど、お付き合いいただきました。岡本市長、有難うございました。